中国副首相、WTOとの連携アピール=対米協議直後に事務局長と会談 2025年05月12日 14時31分

【北京時事】中国国営新華社通信は12日、何立峰副首相が11日夜にスイスのジュネーブで世界貿易機関(WTO)のオコンジョイウェアラ事務局長と会談し、連携を重視する考えを示したと報じた。トランプ米政権がWTOへの拠出金を凍結したと伝わる中、米国と対照的な姿勢を国際社会にアピールした格好だ。
何氏は同日までの2日間、現地でベセント米財務長官らトランプ政権要人と関税に関する協議を開催。オコンジョイウェアラ氏との会談はその直後に行われたもようだ。
新華社によると、何氏はWTOについて「多国間貿易体制の主軸だ」と指摘し、国際貿易紛争の解決を図る手段としてWTOの枠組みを重視する考えを示した。ロイター通信は3月、トランプ米政権が歳出見直しの一環として、WTOへの拠出金支出を止めていると伝えた。