対馬の仏像が帰還へ=12年半ぶり、韓国で引き渡し 2025年05月10日 19時53分

 【ソウル時事】長崎県対馬市の観音寺から2012年に盗まれ、韓国に持ち去られた仏像が10日、韓国中部・瑞山の浮石寺で日本側に引き渡された。関係者が明らかにした。仏像は空路で日本に運ばれ、12日に観音寺で法要が行われる予定だ。盗難から約12年半ぶりの帰還となる。
 仏像は、長崎県指定有形文化財の「観世音菩薩坐像」。浮石寺が14世紀に日本人の海賊「倭寇」に持ち去られたものだとして仏像の所有権を主張し、日韓間の問題になったが、韓国最高裁が23年に観音寺の所有権を認定した。
 観音寺は今年1月、仏像が保管されてきた中部・大田の文化財保護施設で韓国政府から返還を受けた上で浮石寺に貸与。同寺で日本帰還前の「100日法要」が行われてきた。 

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