対米共闘で連携アピール=習主席「世界はいじめに直面」―中ロ首脳会談 2025年05月08日 16時32分

【北京時事】中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領は8日、モスクワで会談した。両首脳の対面会談は第2次トランプ米政権発足後初めて。対米共闘の観点から、中ロの緊密な連携をアピールした。ロシアが侵攻を続けるウクライナ情勢も議題となったとみられる。
中国国営中央テレビによると、習氏は会談冒頭、各国への高関税政策を掲げるトランプ政権を念頭に「国際社会は一国主義と強権、いじめ行為に直面している」と主張。ロシアと協力して「平等で秩序ある世界の多極化と経済のグローバル化」を進めたいと語った。ロイター通信によると、プーチン氏は習氏に「親愛なる友人」と呼び掛けた。
表向きは「蜜月」を維持する中ロだが、習政権は、ロシアに融和的な姿勢を見せるトランプ政権の動きを警戒。中国が長年後ろ盾を務めてきた北朝鮮が対ロ支援の派兵を続けていることにも不快感を抱いているとされる。