パキスタンで未明の爆発、広がる恐怖=インドは「テロ映像」で作戦正当化 2025年05月07日 18時26分

7日、インド軍の攻撃を受けたカシミール地方のパキスタン側中心都市ムザファラバードで、大破したモスク(イスラム礼拝所)に立ち入る兵士ら(AFP時事)
7日、インド軍の攻撃を受けたカシミール地方のパキスタン側中心都市ムザファラバードで、大破したモスク(イスラム礼拝所)に立ち入る兵士ら(AFP時事)

 【ニューデリー時事】カシミール地方のパキスタン側中心都市ムザファラバードでは7日未明、インドの軍事作戦による大きな爆発が相次ぎ、住民の間に恐怖とパニックが広がった。
 「家全体が揺れた。皆恐れを感じ、子供を連れ(丘に)駆け上がった」。住民のムハマド・シャイル・ミルさん(46)はロイター通信にそう語った。
 英BBC放送の取材に応じたモハメド・ワヒドさんは攻撃で数十人が負傷し、約25キロ離れた病院に搬送されたと説明。「子供たちは泣き、女性たちは安全な場所を探して走り回っていた」などと混乱した様子で話した。
 一方、インド側は同日開いた記者会見冒頭、4月22日にカシミール地方のインド側支配地域パハルガムで起きた事件を含め、パキスタン政府が背後で関与したと主張する数々のテロの映像を流した。パキスタン側の非道な振る舞いを印象付ける演出で、今回の報復としての軍事作戦の正当化を図った形だ。
 会見では軍の女性将校が作戦の詳細を説明した。作戦名の「シンドール」はヒンズー教徒の女性が結婚していることを示すため、額や髪の分け目に塗る赤い粉を指す。パハルガムのテロで犠牲となった26人はいずれも男性で、作戦名には夫を亡くした女性の無念を晴らす意味も込めたとみられる。 

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