スパイ罪の中国紙幹部に無罪判決を=世界の記者ら100人超 2025年04月24日 18時51分
【北京時事】中国の裁判所からスパイ罪で懲役7年の判決を受けた中国人ジャーナリスト、董郁玉氏を巡り、世界のジャーナリストや学者らが控訴審での無罪判決を求める公開書簡を出した。かねて董氏を支援する米ナショナル・プレスクラブが23日、明らかにした。
董氏は、共産党の有力紙・光明日報で論説部副主任を務めた。2022年2月に北京市内で日本大使館員と会食した後、当局に拘束され、24年11月に北京の裁判所で一審判決が言い渡された。判決では、大使館員を「スパイ組織の代理人」と認定した。
公開書簡には、100人以上が署名。董氏と外国人との交流に違法性がないことを指摘した上で、「外交官を含むあらゆる外国人が、彼らと接触した中国人を訴追するために根拠なくスパイのレッテルを貼られる可能性がある」と懸念を示した。
董氏を巡っては、金杉憲治駐中国大使が「日本大使館員はスパイではない」とする趣旨の書簡を親族に送付。董氏側は先月31日に開かれた控訴審の初回の審理で証拠として提出し、無罪を訴えた。