大統領府、次はどこへ?=選挙戦で関心―韓国 2025年04月18日 16時34分

韓国大統領府=2023年5月、ソウル
韓国大統領府=2023年5月、ソウル

 【ソウル時事】6月3日投開票の韓国大統領選で、大統領府の設置場所に関する各候補の発言に関心が集まっている。与野党を通じ支持率トップの最大野党「共に民主党」の李在明前代表は、中部・世宗市に「大統領執務室」を設けるとの公約を発表した。
 2022年5月に就任した尹錫悦前大統領は、大統領府を70年以上使用されていたソウルの「青瓦台」から旧国防省庁舎に移転。青瓦台はかねて「帝王的権力」の象徴とされ、国民との意思疎通を困難にしているとの批判があったためだ。
 移転後に青瓦台は一般開放され、内部の構造が明らかになっており、再び大統領府として使うには保安上の問題がある。一方で、旧国防省庁舎は尹氏による「非常戒厳」宣言の舞台になり、閉鎖的イメージがつきまとう。
 李氏は17日、フェイスブックへの投稿で、大統領執務室と国会議事堂を世宗市に設け、「行政首都」にすると表明。革新系の盧武鉉元大統領の計画で12年に自治体合併により誕生した同市には、既に多くの行政機関が移転している。
 与党「国民の力」の候補者の中では、洪準杓前大邱市長が「国の象徴だ」として青瓦台への復帰を主張。金文洙前雇用労働相は「いろいろと検討すべき点がある」、韓東勲前党代表は「おいおい議論してもいい」と述べるにとどめている。 

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韓国の青瓦台=2022年5月、ソウル(AFP時事)
韓国の青瓦台=2022年5月、ソウル(AFP時事)

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