半導体関税へ安保調査=医薬品も、国内生産促す―米政権 2025年04月15日 06時03分

ラトニック米商務長官(EPA時事)
ラトニック米商務長官(EPA時事)

 【ワシントン時事】米商務省は14日、半導体や製造装置の輸入に関する安全保障上の調査を始めたと発表した。スマートフォンやパソコンといった半導体を使用する電子機器のサプライチェーン(供給網)も調査対象とする。追加関税などの対応策を検討し、製造拠点の国内回帰を促す考えだ。また、医薬品に関しても同様の調査に着手した。
 安保上の脅威に対抗する通商拡大法232条に基づく措置。汎用(はんよう)品から先端品まで、幅広い半導体や関連製品について、輸入状況や国内生産能力などを調べる。
 調査期間は270日以内。ラトニック商務長官は13日、半導体への追加関税は「1~2カ月でやって来る」と述べ、早期導入を目指す考えを示している。
 半導体は、防衛装備や人工知能(AI)、電子機器、通信機器などに不可欠。ただ、中国などアジアに生産を依存しており、半導体製造装置はオランダや日本メーカーのシェアが高い。トランプ大統領は「他国、特に中国のような敵対国の人質に取られないようにする」と強調。国内生産を促す必要性を訴えていた。 

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