グリーンランド基地司令官を解任=米軍、バンス副大統領への異論で 2025年04月12日 05時59分
【ワシントン時事】米軍は10日、デンマーク領グリーンランドにあるピトゥフィク宇宙軍基地のスザンナ・マイヤーズ司令官を解任したと発表した。3月のバンス副大統領のグリーンランド訪問後、マイヤーズ氏がバンス氏の主張に異論を唱えたことを問題視した。
トランプ大統領がグリーンランド領有の野心をむき出しにする中、バンス氏は3月28日、住民の反発を無視して訪問を強行。基地での演説でデンマーク批判を繰り返し、グリーンランドの米編入を訴えた。
米軍事メディアは今月10日、マイヤーズ氏がバンス氏訪問後に基地職員に宛てた電子メールで「私が知る限り、副大統領の主張はピトゥフィク基地(の見解)を反映したものではない」と述べたと報じた。解任は直後に発表された。
国防総省のパーネル報道官は声明で「指揮系統を弱めたり、大統領の主張に異議を唱えたりする行為は、国防総省では許されない」と強調。宇宙軍も声明で「彼女の指導力に対する信頼を失った」と説明した。