歩道にごみの山、高まる衛生不安=収集スト1カ月―英バーミンガム 2025年04月12日 05時54分

歩道に積み上げられたごみの山=3日、英中部バーミンガム(EPA時事)
歩道に積み上げられたごみの山=3日、英中部バーミンガム(EPA時事)

 【ロンドン時事】英中部にある同国第2の都市バーミンガムで、ごみ収集作業員による全面ストライキが1カ月にわたり続いている。歩道がごみの山で埋め尽くされネズミなどが走り回る事態に、住民の間では衛生面の不安が高まる。だが、市当局と組合の交渉は難航しており、解決の見通しは立っていない。
 ストの発端は、市当局による職位廃止計画だ。組合側はこれにより、一部作業員の収入が年8000ポンド(約150万円)も減ると主張。断続的なストによるごみ収集の混乱が1月から始まり、3月11日からは全面ストに突入した。
 英メディアによると、ごみの山からは悪臭が立ち上り、腐敗した食べ物にネズミやゴキブリなどが集まっている。未回収のごみが約1万7000トンに達する中、市は31日に「重大事態」を宣言。近隣自治体がごみ撤去の支援に乗り出した。
 ストリーティング保健相は4月8日、ラジオ番組で「バーミンガム市民の公衆衛生と劣悪な状況を懸念している」と述べ、事態を早期に収拾する必要性を訴えた。 

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