自動車、「駆け込み」輸出急増=トランプ関税に備え―カナダなど 2025年03月28日 06時23分

格付け大手フィッチ・レーティングスのロゴマーク=米ニューヨーク(AFP時事)
格付け大手フィッチ・レーティングスのロゴマーク=米ニューヨーク(AFP時事)

 【ニューヨーク時事】トランプ米大統領による高関税政策に備え、「駆け込み」輸出が急増している。格付け大手フィッチ・レーティングスは27日のリポートで、隣国カナダから自動車などの対米輸出が大幅に伸びたことを紹介した。
 1月に日本の対米輸出が拡大したことにも言及。「初期の兆候として国際貿易データに米関税措置の影響が表れ始めている」と評した。企業が関税の影響を少しでも軽減しようと、米国内で在庫を積み増している実態が浮かび上がった。
 1月のカナダの対米輸出額は前月比7.5%増の582億カナダドル(約6兆1000億円)と急増した。フィッチによると、追加関税発動に先立ち自動車や産業機械、金属がけん引したという。
 トランプ氏は今月、不法移民や合成麻薬の流入を理由にカナダへの25%の追加関税を導入。その後、除外範囲を拡大したが、強硬姿勢は崩していない。
 26日には、すべての輸入車を対象に25%の追加関税を来月から導入すると発表。自動車産業への打撃が避けられないことから、日本政府は米政権に適用除外を要請している。 

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