国連総長、黒海停戦合意を歓迎=ロシア「制裁解除が先」 2025年03月27日 09時35分

グテレス国連事務総長=20日、ベルギー・ブリュッセル(EPA時事)
グテレス国連事務総長=20日、ベルギー・ブリュッセル(EPA時事)

 【ニューヨーク時事】グテレス国連事務総長は26日、米国とロシア、ウクライナの3カ国が黒海での停戦で合意したことは「世界の食料安全保障とサプライチェーン(供給網)にとって大きな貢献となる」と述べ、歓迎した。報道官を通じて声明を出した。
 国連は2022年7月、ロシアとウクライナを仲介し、黒海を経由したウクライナ産穀物の輸出を促進する取り決めを成立させた。後にロシアが履行を停止したが、グテレス氏は声明で、引き続き仲介役として役割を果たしていく用意があると訴え、取り決め復活に意欲を示した。
 一方、ロシアのポリャンスキー国連次席大使は26日に開かれたウクライナ情勢を巡る安保理会合で、停戦入りは「制裁解除の措置が取られた後だ」と強調。銀行決済網「国際銀行間通信協会(SWIFT)」へのロシア農業銀行の復帰などが先だと念を押した。 

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