黒海での武力行使排除=エネ施設攻撃停止へ措置策定―米ロ、ウクライナ 2025年03月25日 19時51分

24日、サウジアラビアの首都リヤドで、米国との実務者会合を終えたロシア代表団=ロシア外務省提供の動画より(EPA時事)
24日、サウジアラビアの首都リヤドで、米国との実務者会合を終えたロシア代表団=ロシア外務省提供の動画より(EPA時事)

 【ワシントン時事】米ホワイトハウスは25日、ロシア、ウクライナ両政府との個別協議の成果を発表した。3カ国は黒海での武力行使を排除し、軍事目的での商業船舶の使用を防止することで合意。ロシア・ウクライナ両首脳が同意していたエネルギー施設への攻撃停止に関し、実施に向けた措置を策定することで一致した。
 米代表団は23日から、サウジアラビアの首都リヤドでロシア、ウクライナの代表団とそれぞれ会合を開催。トランプ米大統領がロシアのプーチン大統領やウクライナのゼレンスキー大統領と行った電話会談で合意した内容について、詳細を詰める協議を行っていた。
 米政府はロシア、ウクライナ両政府との協議の成果をそれぞれ発表。黒海での航行の安全を確保し、エネルギー施設への攻撃停止に関する合意を履行する措置を策定するほか、「持続可能で永続的な和平」の実現に向けて引き続き取り組むことで3カ国が一致したと明らかにした。
 米側はまた、ロシアの農産品や肥料の輸出回復を支援する方針を示したほか、捕虜交換やロシアに連れ去られた子供の帰還の実現に向け、ウクライナを手助けすると表明した。
 プーチン政権は黒海での停戦を、2022年に国連とトルコが仲介し、黒海経由でウクライナ産穀物を輸出する合意を「復活」させる試みと位置付ける。同合意を巡っては、ロシアが後に履行を停止した経緯がある。 

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