大阪企業は「利用された」=北朝鮮密輸疑惑で米シンクタンク 2025年03月04日 10時55分

 【ニューヨーク時事】米シンクタンク高等国防研究センター(C4ADS)は3日、北朝鮮への高級車不正輸出疑惑に関する2019年の報告書で、関与を指摘した美濃物流(大阪市)代表らについて「首謀者に利用された」立場であり、取引の実態を知らなかったとする追加情報を公表した。
 C4ADSは報告書で、ドイツ製のベンツ車2台が18年、オランダから中国、大阪、韓国を経由してロシアに渡り、最終的に北朝鮮へ持ち込まれた可能性がある事案を公表。海上輸送の一部に同社が関わっていたと指摘したが、ホームページ上に3日、「C4ADSは、ベンツ車が北朝鮮に輸送されるだろうと代表らは知らず、直接または間接に北朝鮮の人々と取引を行う意図を持たず、取引を首謀した人々に利用されたとの理解を表明する」と掲載した。
 C4ADSの報告書公表後、美濃物流は独自に弁護士らに事実関係の調査を依頼。弁護士らは、中国の企業などが取引を主導し、代表らは密輸と知らず「利用されただけ」と結論付ける報告書をまとめている。 

海外経済ニュース