メルケル氏と犬猿、政治活動中止も＝経済通だが閣僚未経験―メルツ氏・独総選挙 2025年02月24日 15時47分
【ベルリン時事】ドイツ次期首相の座をほぼ確実にしたキリスト教民主同盟（ＣＤＵ）党首のフリードリヒ・メルツ氏（６９）は法曹界から政界入りし、経済通として頭角を現した。１９８９年に欧州議会議員に選出されて以降、党内要職を歴任。メルケル前首相とは犬猿の仲で、２００２年に党内の権力闘争に敗れ、路線対立から０９年に一時政界を離れた。
２１年に議員復帰するまで、米資産運用大手ブラックロックの独支社で役職を務めるなどビジネスの世界に身を置き、財を成した。リントナー前財務相が２２年に独北部の島で開いた結婚式に、自家用機で乗り付けたエピソードは有名だ。
パイロット免許を持ち、独軍飛行訓練で戦闘機ユーロファイターに同乗した際、操縦して物議を醸したことも。選挙戦では「決断力のある強い男」を演出したが、閣僚経験はなく手腕は未知数だ。独西部ノルトライン・ウェストファーレン州ブリロン出身。既婚者で３人の子どもがいる。