トランプ氏、最重要州で「不正」主張=「記者撃たれてもいい」暴言も―米大統領選 2024年11月04日 11時46分

3日、米東部ペンシルベニア州リティッツで演説するトランプ前大統領(EPA時事)
3日、米東部ペンシルベニア州リティッツで演説するトランプ前大統領(EPA時事)

 【リティッツ(米ペンシルベニア州)時事】米共和党のトランプ前大統領(78)は大統領選前最後の日曜日となった3日、激戦州の東部ペンシルベニア州リティッツで演説し、同州などで選挙に関する「不正」が民主党によって行われていると、具体的な根拠を示さず何度も言及した。敗戦に備え、選挙の公正性にあらかじめ疑念を植え付ける狙いがあるとみられる。
 ペンシルベニアは人口に応じ各州に割り当てられる選挙人(計538人)の数が19人と七つの激戦州では最多で、両党が最重要州と位置付ける。リティッツのあるランカスター郡では、有権者登録の段階で、存在しない住所の記載など誤った情報による申請が約2500件見つかり、当局が捜査に乗り出した。こうした経緯から、支持者の間ではトランプ氏の主張が一定程度浸透している。
 トランプ氏はまた、演説で自身の暗殺未遂事件に触れ「この場で私を仕留めるには、(正面にいる)フェイクニュース(記者団)を撃ち抜かなければならないだろう。私は気にしない」とも語った。暴力をあおるような発言に、陣営は「メディアに危害が加えられるという趣旨ではない」と火消しを急いだ。 

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