韓国、関係改善基調の維持期待=安保協力にも注目―自民総裁選・海外反響 2024年09月27日 20時08分

 【ソウル時事】自民党新総裁に石破茂元幹事長が選出され、韓国では尹錫悦大統領と岸田文雄首相の間で改善が進んだ両国関係の維持を期待する声が出ている。防衛政策に精通する石破氏の選出で、日韓の安全保障協力が進むと見る向きもある。
 韓国大統領府関係者は「新たな内閣と緊密に意思疎通し、韓日関係の前向きな流れを続けるため協力していく」と表明。「未来志向の関係発展のため共に努力することを期待する」と語った。
 韓国メディアは石破氏選出を速報。聯合ニュースは「韓国を併合した歴史を認識すべきだ」との過去の発言を取り上げ、歴史問題で日韓関係が悪化することはないとの見方が出ていると伝えた。中央日報(電子版)も、石破氏の歴史認識は「韓国の立場からすると注目すべきものだ」と指摘した。
 ただ、峨山政策研究院の崔恩美研究委員は「(石破氏は)韓国国民が求めるような新たな謝罪はしないのでは」と予測。「そうなれば期待が高い分、失望も大きいだろう」と指摘した。
 崔氏は、石破氏が持論とする「アジア版NATO(北大西洋条約機構)」に注目。「日韓の安全保障協力の面では良い」としつつ、日本を軍事的脅威と見なす認識が広がれば「国民は受け入れられない」と述べ、二面性があると分析した。 

海外経済ニュース