柘植外務副大臣、邦人の安全確保要請=反日投稿取り締まりも―深セン男児襲撃事件 2024年09月23日 16時59分

23日、北京で開かれた在留邦人代表者らとの意見交換会で黙とうする柘植芳文外務副大臣(左から2人目)
23日、北京で開かれた在留邦人代表者らとの意見交換会で黙とうする柘植芳文外務副大臣(左から2人目)

 【北京時事】柘植芳文外務副大臣は23日、北京で中国外務省の孫衛東次官と会談し、中国南部・広東省深セン市で日本人学校に登校中の日本人男児が男に刃物で切り付けられて死亡した事件を受けて、在留邦人の安全確保を要請した。動機を含む一刻も早い事件の真相解明なども求めた。
 会談で柘植氏は、再発防止の観点から、中国のSNS上にある「根拠のない悪質で反日的な投稿」についても取り締まりを徹底するよう求めた。中国にある日本人学校について、安全確保のための情報交換や通学時の対応などを日中が協力して実施していくことの必要性も強調した。
 日本側によると、孫氏は事件について改めて「遺憾と痛惜の意」を表明。遺族に必要な支援を行うほか、日本人を含む外国人の安全確保を図る意向を示したという。ただ、事件は「偶発的」と説明。引き続き動機などについては明らかにしなかった。
 柘植氏は記者団の取材に、中国側が事件を重視している姿勢はうかがえたとしつつも、「再発防止のためにも犯行の動機解明は極めて重要。これが解決されない限りは前に進めない」と述べた。 

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