「未来サミット」開幕=首脳ら、国際協力強化誓う―国連 2024年09月22日 23時01分

 【ニューヨーク時事】米ニューヨークの国連本部で22日、地球規模の課題を議論する首脳級会合「未来サミット」が2日間の日程で開幕した。自然災害が頻発し、ウクライナや中東で紛争が激化する中、各国政府は国際協力の強化を誓う成果文書「未来のための協定」を採択した。会合では、岸田文雄首相も演説する。
 文書は、持続可能で平和な世界の実現に向けた56の行動を約束。貧困や飢餓の撲滅を掲げ、気候変動対策では「再生可能エネルギーの設備容量を2030年までに世界全体で3倍にする」との目標が盛り込まれた。
 安全保障分野では「核兵器のない世界に向けて前進する」と決意。紛争下の民間人保護に加え、他国への武力行使や威嚇を控える義務を再確認した。
 機能不全が指摘される安全保障理事会については「改革する」と明記。アフリカや中南米地域などの代表を増やす方向で議論を進めることで合意した。だが、常任理事国の米英仏中ロは会合に首脳を送り込まず、改革に消極的な姿勢が浮き彫りになっている。 

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