米、カンボジア議員に制裁=オンライン詐欺関与で人権侵害 2024年09月13日 05時13分

 【ワシントン時事】米政府は12日、ネット上で相手をだまして金銭を奪う「オンライン詐欺」に関与したとして、カンボジア上院議員でリゾートホテル運営の「LYPグループ」を保有する企業家リー・ヨン・パット氏を制裁対象に指定したと発表した。
 リー氏が保有するホテルでは2022~24年、虚偽の求人に応募してきた人からパスポートや携帯電話を取り上げ、強制的にオンライン詐欺に従事させていた。逃げようとした人は暴行を受けたり、電気ショックの拷問を受けたりしたという。地元当局が、中国やインド、タイ、ベトナムの国籍者を救出していた。
 今回の指定は、人権侵害に関与した人物に制裁を科す「マグニツキー法」に基づく措置で、米国人との取引が禁止される。グループが所有するホテル4軒も制裁対象となった。米高官は「不正を行う犯罪ネットワークに光を当てていく」と強調した。 

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