フジモリ氏死去に悲しみ=「元独裁者」との報道も―ペルー 2024年09月12日 14時32分

11日、ペルーの首都リマで、フジモリ元大統領の自宅に到着した霊きゅう車(EPA時事)
11日、ペルーの首都リマで、フジモリ元大統領の自宅に到着した霊きゅう車(EPA時事)

 【サンパウロ時事】南米ペルーは11日、フジモリ元大統領の死去を受けて悲しみに包まれた。主要メディアは訃報を大きく取り上げて足跡を振り返ったが、フジモリ氏を「元独裁者」と批判的に評した報道も。功罪相半ばする同氏への評価が、いまだ割れていることを示した。
 現地メディアによると、フジモリ氏の自宅前には死去を聞きつけて支持者らが集結。同氏の顔写真を掲げたり涙を流したりする人もいた。「(フジモリ氏の)支持者と反対派が衝突した」という情報も流れた。
 ペルー大統領府は声明で「元大統領の死を悼む。大きな苦しみに寄り添った家族に、心からのお悔やみを申し上げる」と表明した。アドリアンセン首相によると、葬儀は遺族の意向を踏まえて対応する。
 主要紙は電子版のトップニュースで訃報を取り上げた。コメルシオ紙は、マイクの前で熱弁を振るうフジモリ氏の写真を掲載。同氏が経験した政治生活の「十大事件」と題した特集記事で、日本大使公邸事件や日本からの大統領辞職表明、禁錮25年の判決など波乱に富んだ生涯を振り返った。 

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