極右、州議選で初の第1党に=国政与党は敗色濃厚―独東部 2024年09月02日 07時07分

1日、ドイツ東部ドレスデンで演説する極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」のクルパラ共同党首(AFP時事)
1日、ドイツ東部ドレスデンで演説する極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」のクルパラ共同党首(AFP時事)

 【ベルリン時事】ドイツ東部のテューリンゲン州で1日、州議会議員選挙が行われ、選管の暫定開票結果によると、反移民を掲げる極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が得票率32.8%を得て、2013年の結党以来、初めて州議会レベルで第1党を確保した。同日実施の東部ザクセン州議選でも3割超を獲得。首位の国政最大野党キリスト教民主同盟(CDU)から僅差の2番手につけた。
 AfDのクルパラ共同党首は「政治の変化が有権者の意思だと明確になった」と訴えた。ただ他党は協力を拒んでおり、州首相選出は困難とみられる。
 ショルツ首相率いる社会民主党(SPD)など国政与党3党は、敗色が濃厚。左派新党BSWは両州で12~15%前後を獲得し、3党をいずれも抑えて3番手に入った。BSWは旧東独独裁政党の流れをくむ左派党から分派し、1月に旗揚げしたばかり。AfDと共に、難民への厳しい対応や、ロシアの侵攻を受けるウクライナへの武器支援の反対を主張しており、主流政党に対する不満の受け皿となった。
 CDUはテューリンゲンで約24%の支持を得て、AfDに続いた。両州で多数派形成の主導権を握りそうだ。 

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