サッチャー氏肖像画を撤去=スターマー首相「落ち着かない」―英メディア 2024年08月31日 07時37分

英首相官邸に飾られていたサッチャー元首相の肖像画=2011年4月、ロンドン(EPA時事)
英首相官邸に飾られていたサッチャー元首相の肖像画=2011年4月、ロンドン(EPA時事)

 【ロンドン時事】英メディアは30日、スターマー首相が官邸に飾られていた故サッチャー元首相の肖像画を撤去したと報じた。サッチャー氏が党首を務めた野党・保守党からは「心が狭い」「世界的名声の指導者の視線におびえた」などの批判が上がっている。
 スターマー氏の伝記作家トム・ボールドウィン氏が明らかにした。2009年に完成した肖像画は、元首相が書斎として使っていた通称「サッチャー・ルーム」に掛かっていた。
 ボールドウィン氏がこの部屋でスターマー氏と話した際、「あのようにサッチャー氏に見下ろされると、少し落ち着かないだろう」と尋ねると、スターマー氏は同意。「取り除くのか」と聞くと、うなずいたという。肖像画は官邸の別の場所に移されたとみられる。
 サッチャー氏は英国初の女性首相として、1979年5月に就任。11年半の在任中、保守的で強硬な政治姿勢から「鉄の女」と呼ばれた。 

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