警察協力で温度差=島しょ国首脳会議が閉幕 2024年08月30日 16時40分

トンガで開催された地域機構「太平洋諸島フォーラム(PIF)」首脳会議の集合写真=29日、北部ネイアフ(AFP時事)
トンガで開催された地域機構「太平洋諸島フォーラム(PIF)」首脳会議の集合写真=29日、北部ネイアフ(AFP時事)

 【シドニー時事】トンガで開催された地域機構「太平洋諸島フォーラム(PIF)」首脳会議は30日、オーストラリアが主導する域内警察協力構想を承認するコミュニケを採択し、5日間の日程を終えた。パプアニューギニアが警官訓練施設の誘致を表明した一方、中国から警察支援を受けるソロモン諸島が構想に懸念を示すなど、加盟国間で温度差が露呈した。
 構想では、豪州が拠出する初期費用4億豪ドル(約390億円)を基に、暴動や災害に即応する多国籍部隊を創設し、最大4カ所に訓練センターを設ける。パプアに加え、マーシャル諸島も誘致に意欲を示した。
 これに対し、ソロモンのアゴバカ外相はAFP通信に「構想は豪州の訓練を受けた警官が中国の訓練を受けないよう求めている。条件を付けるべきではない」と指摘した。中国から大統領官邸建設などを支援されたバヌアツも構想に消極的とされる。コミュニケは構想への参加について各国の裁量を認めた。 

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