検問所で国連車両銃撃=WFP活動停止、支援に影響懸念―ガザ 2024年08月29日 08時34分

27日、パレスチナ自治区ガザでイスラエル軍の銃撃を受けた国連世界食糧計画(WFP)の車両(WFP提供)(ロイター時事)
27日、パレスチナ自治区ガザでイスラエル軍の銃撃を受けた国連世界食糧計画(WFP)の車両(WFP提供)(ロイター時事)

 【カイロ時事】国連世界食糧計画(WFP)は28日、WFPの車両がパレスチナ自治区ガザ内にあるイスラエル軍検問所付近で銃撃を受けたと発表した。車両にはWFPのマークが明示されていた。死傷者は出なかったが、事態を重く見てガザでの活動を一時停止した。国連のドゥジャリク事務総長報道官はイスラエル軍が発砲したとの見方を示した。
 ガザではイスラエル軍の包囲下で戦闘が続いており、食料難にあえぐ住民の生存に国際支援は不可欠だ。中東の衛星テレビ局アルジャジーラは銃撃を受け、「ガザでの支援がほぼ不可能になった」と懸念を伝えた。
 銃撃は27日に発生。支援物資を積んだトラックの車列を護送し終えたWFPの防弾車両2台が、イスラエル軍の検問所に接近したところ、1台に対して至近距離から少なくとも10発の銃弾が撃ち込まれた。WFPは声明で「イスラエル側の接近許可を得ていたにもかかわらず攻撃を受けたのは初めてだ」と非難した。
 ドゥジャリク氏は28日の定例記者会見で、「(イスラエルとの)調整が機能していないことを示す最新の事案だ」と強調。イスラエル側に国際人道法の順守を求めた。 

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