ウクライナの占領取材に抗議=イタリア記者2人捜査―ロシア西部 2024年08月18日 07時09分

16日、ロシア西部クルスク州スジャで警戒に当たるウクライナ兵(ロイター時事)
16日、ロシア西部クルスク州スジャで警戒に当たるウクライナ兵(ロイター時事)

 ウクライナ軍は16日、ロシアの侵攻に対抗し、越境攻撃で占領した同国西部クルスク州スジャを西側メディアに公開した。これに先立つ14日、国営イタリア放送協会(RAI)が現地入りして報道。ロシア外務省は16日、「領土に不法侵入した。記者倫理にも反する」として、モスクワ駐在のイタリア大使を呼んで抗議した。
 ロシア連邦保安局(FSB)は17日、RAIの取材班2人に対する捜査を開始したと発表。無断でロシア側国境検問所に立ち入った米CNNテレビ記者も捜査対象になると示唆した。
 ウクライナ側にいる2人が直ちにFSBに拘束される事態にはならないとみられるが、RAIは「安全と保護のため」2人をイタリアに帰国させると発表した。
 ウクライナ側は内外メディアを通じてスジャ支配を誇示し、将来の停戦を巡る交渉で優位に立つ材料にすることを狙っているもようだ。 

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