豪NZ、防衛協力を強化=サイバー攻撃に共同対処 2024年08月16日 15時46分
【シドニー時事】オーストラリアのアルバニージー首相は16日、首都キャンベラでニュージーランド(NZ)のラクソン首相と会談し、2国間の防衛協力を強化することで合意した。将官の交流人事などで両国軍の統合作戦力を高めることや、深刻なサイバー攻撃を受けた場合に共同対処することを確認した。インド太平洋へ進出を図る中国に対する抑止力向上が狙いとみられる。
両首相は共同声明で、中国を念頭に「台湾海峡での緊張の高まり」と「南シナ海での危険で挑発的な行動」に懸念を表明。米英豪の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」の柱の一つである先端軍事技術協力へのNZの参加を引き続き検討していくことでも一致した。
両首相は、豪NZへのサイバー攻撃が武力攻撃に該当すると判断した場合、豪NZと米国の相互安保条約「ANZUS」に基づいて適切に対応していく方針を確認した。NZ議会が2021年に中国政府系ハッカー集団からサイバー攻撃を受けたことなどを考慮したもようだ。