関係改善の維持期待=尹大統領、岸田首相と信頼構築―韓国 2024年08月14日 18時58分

 【ソウル時事】韓国の尹錫悦大統領は、自民党総裁選への不出馬を表明した岸田文雄首相と信頼関係を構築し、日韓関係の改善を進めてきた。国交正常化60周年の節目を来年に控え、韓国は日本の首相が交代しても協力強化の基調を維持したい考えだ。
 韓国メディアは、岸田首相の総裁選不出馬を速報で伝えた。聯合ニュースは「政権支持率が危機水準の10~20%台にとどまり、党内外から退陣の圧力を受けてきた」と紹介。夕刊紙・文化日報は、バイデン米大統領の再選出馬辞退に続き岸田首相が退けば、日米韓協力への「悪影響が懸念される」と指摘した。
 尹氏は、岸田首相について「互いに信頼している」と語り、関係改善を導いてきた。7月の「佐渡島(さど)の金山」(新潟県佐渡市)の世界文化遺産登録では、朝鮮半島出身者に関する展示を現地に設けることを条件に韓国が同意した。
 両首脳は、国交正常化60周年に合わせて協力強化を目指すことで一致していた。韓国外務省関係者は「60周年を関係飛躍の契機にする計画だ」と説明。首相が交代しても「両国関係の前向きな流れが続くよう努力していきたい」と強調した。 

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