イオン駐在員に禁錮1年=コメ販売価格で違反―ミャンマー 2024年08月12日 17時22分

流通大手イオンがミャンマーで展開するスーパーマーケット=7月2日、ヤンゴン(EPA時事)
流通大手イオンがミャンマーで展開するスーパーマーケット=7月2日、ヤンゴン(EPA時事)

 【バンコク時事】ミャンマーの最大都市ヤンゴンの裁判所は12日、軍事政権が設定した価格より高くコメを販売したとして生活必需品・サービス法違反の罪に問われた流通大手イオンの駐在員、笠松洋さん(53)に、禁錮1年の実刑判決を言い渡した。外交筋が明らかにした。
 裁判所は軍政の統制下にある。2021年の国軍によるクーデター以降、事業活動に関連して日本企業の邦人が実刑判決を受けるのは初めてとみられる。日本政府は今年6月末に逮捕された笠松さんの早期解放を求めているが、拘束は長期化する恐れがある。
 外交筋によると、笠松さんは現在ヤンゴンのインセイン刑務所で拘束されている。イオンは「早期解放に向けて最善を尽くす」とコメントした。
 笠松さんは、ミャンマーでスーパーマーケットを展開する現地合弁企業の商品本部長を務める。7月11日に起訴されていた。裁判は、週に複数回公判が開かれるなど速いペースで進み、関係者は「最初から有罪ありきだった」と批判した。 

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