米民主、立て直しへ団結課題=ハリス氏が後継最有力―バイデン氏撤退 2024年07月22日 05時48分

バイデン米大統領(左)とハリス副大統領=4日、ワシントン(AFP時事)
バイデン米大統領(左)とハリス副大統領=4日、ワシントン(AFP時事)

 【ワシントン時事】バイデン米大統領(81)の大統領選撤退で窮地に陥った民主党にとって、選挙戦の態勢立て直しが喫緊の課題だ。党が割れ、対立陣営を利した歴史を繰り返さないためには、新たな候補の下で一致団結できるかが最初の関門となる。バイデン氏が撤退と同時に推薦を表明し「党を結束させる」と決意を示したハリス副大統領(59)が、現時点で最も有力な後継候補とみられている。
 民主党は8月19~22日、中西部イリノイ州シカゴで全国大会を開催する。各州で大統領候補を選ぶ予備選や党員集会は6月までに終了し、全国大会に参加する代議員約4000人の9割超が、バイデン氏への投票を誓約した。正式指名には過半数の票を得る必要があり、党の結束にはまず、撤退で宙に浮いたバイデン氏の代議員票が新たな候補でまとまるかが焦点となる。
 バイデン氏への撤退圧力が強まる中、黒人、アジア系かつ女性初の大統領になり得るハリス氏への期待は高まった。政権3年半を支え、知名度は十分。「バイデン・ハリス」チームとして集めた選挙資金も引き継げる。バイデン氏は自身の代議員に別の候補への投票を指示する権限はないが、ハリス氏への「全面的な支持」(バイデン氏)を表明したことで、代議員が自発的にハリス氏支持に動く可能性は高い。
 党内にはハリス氏以外にも多くの候補を擁立し、自由で活発な選出手続きを望む声もある。選挙までの期間が限られ混乱が予想される一方、メディアの注目を集め、選挙戦を盛り上げることができるのがメリットだ。
 ただ、現職が選挙戦継続を誓う中で繰り広げられた「バイデン降ろし」はメディアを連日席巻し、党内の亀裂を白日の下にさらした。代議員の投票行動が割れれば、後継者の求心力に早々と疑問符が付く。指名後には野党共和党からの厳しい攻撃も予想され、本選までわずか3カ月余りで幅広い有権者から支持を得るのは至難の業だ。
 民主党では1968年の大統領選でも、現職のジョンソン大統領がベトナム反戦運動のあおりで再選出馬を断念した。やはりシカゴで開かれた同年の党全国大会でハンフリー副大統領が候補に指名されたが、主流派の選出は反戦派の怒りを呼び、デモ隊が警察と衝突。混乱は統治能力の欠如を印象付け、本選では「法と秩序」の回復を約束した共和党のニクソン元副大統領に敗北した。 

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