米金融大手、4社が増収増益=金利収入に陰り、投資銀堅調―4~6月期 2024年07月17日 06時18分
【ニューヨーク時事】米金融大手6社の2024年4~6月期決算が16日、出そろった。金融引き締めの長期化で預金金利に上昇圧力がかかり、収益源である純金利収入に陰りが見える中、商業銀行主体の4社のうちJPモルガン・チェースとシティグループが増収増益を確保した。
企業のM&A(合併・買収)に関する助言手数料などが伸長し、投資銀行中心のゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーも増収増益だった。
最大手JPモルガンの純利益は前年同期比25%増の181億ドル(約2兆8700億円)に膨らみ、四半期ベースで過去最高を更新した。利ざやが縮小傾向にある半面、融資拡大による純金利収入の伸びが業績に寄与。ただ、特殊要因に絡む利益を除くと減益決算だった。
純金利収入が低下したシティはコスト削減を目的とした組織のスリム化が奏功し、業績を押し上げた。バンク・オブ・アメリカとウェルズ・ファーゴは増収減益。純金利収入減に加え、融資の債務不履行に伴う貸倒損失の増加が響いた。