米大統領候補、27日初討論会=「2期目」懸け激突 2024年06月26日 14時13分
【ワシントン時事】11月の米大統領選に向けた第1回候補者テレビ討論会が27日、南部ジョージア州アトランタで開かれる。候補者討論会は通例、秋に実施され、6月という早い時期の開催は極めて異例。民主、共和両党の指名を確実にしたバイデン大統領(81)とトランプ前大統領(78)が、それぞれ2期目を目指し論戦を交わす。
調査会社ユーガブが今月実施した世論調査によると、視聴後に「投票先を変える可能性がある」と回答した人は全体の9%。過去の選挙で討論会後に投票先を変えたことがある人は14%だった。各種世論調査結果の平均では、両者の支持率の差は1ポイント前後の接戦。わずかな投票行動の変化も本選の行方を左右する可能性がある。
返り咲きに挑むトランプ氏は、この4年間の不法移民急増やインフレを取り上げ、バイデン政権の「失政」を責める構え。トランプ氏は、心身の衰えを指摘されるバイデン氏が討論会前に「注射で気合を入れてくるだろう」とやゆし、「薬物検査」が必要だとSNSなどで挑発した。
迎え撃つバイデン氏は20日から丸1週間、ワシントン近郊のキャンプデービッド山荘にこもって対策に集中した。本番では、2021年1月の連邦議会襲撃事件を招いたトランプ氏を「米民主主義への脅威」と追及する方針だ。
初回はリベラル系のCNNテレビが主催し、ジェイク・タッパー氏とダナ・バッシュ氏が司会を務める。同じ顔触れだった20年大統領選で、初論戦が相手候補の発言を遮っての批判合戦となった反省を踏まえ、今回は対立候補の発言中はマイクが切られる。
有権者の多くがバイデン、トランプ両氏の「老々対決」に不満を抱く中、受け皿として存在感を示す無所属ロバート・ケネディ・ジュニア氏(70)は、期日までに参加要件を満たせなかった。討論会は9月10日にもABCテレビ主催で開かれる。