トランプ氏、「伴走者」選び加速=7月党大会で発表か―米大統領選 2024年06月08日 14時09分

トランプ前米大統領=6日、アリゾナ州フェニックス(EPA時事)
トランプ前米大統領=6日、アリゾナ州フェニックス(EPA時事)

 【ワシントン時事】トランプ前米大統領が11月の大統領選に向け、自身の「伴走者」となる共和党の副大統領候補選びを加速させている。今週、複数の保守系メディアに対し、7月15日からの党全国大会で「候補を発表すると思う」と言及。既に財政状況など個人情報を尋ねる調査票を数人に送付しており、大会直前まで候補者たちを競わせながら熟慮を重ねるもようだ。
 米主要メディアによると、調査票を受け取ったのはノースダコタ州のバーガム知事のほか、ルビオ、スコット、バンス、コットン各上院議員と、ドナルズ、ステファニク両下院議員、カーソン元住宅都市開発長官ら少なくとも8人。トランプ氏と陣営は特に、バーガム、ルビオ、バンスの男性3氏について頻繁に議論しているという。
 2016年大統領選でトランプ氏は、党大会の数日前に伝統的保守派のペンス前副大統領の起用を表明した。知事や下院議員を務めた経験値に加え、重要な票田であるキリスト教福音派への影響力を買ったとされる。
 ペンス氏は4年間政権を支えたものの、20年大統領選でトランプ氏が敗北を覆そうとしたことをきっかけに決別。バイデン大統領の勝利を承認した。トランプ氏は側近の「反逆」を忘れず、今回の選考に当たっては忠誠心を重視するとみられる。ワシントン・ポスト紙によると、一部の有力献金者がヘイリー元国連大使の起用を薦めたところ、トランプ氏は「彼女は不実だ。好きではない」と否定した。
 スキャンダルの有無や資金調達力なども考慮要素となるが、トランプ氏自身は選考基準の詳細を明らかにしていない。
 トランプ氏は不倫口止め料不正処理事件で先月有罪評決を受け、今週からカリフォルニア、アリゾナなど西部州で選挙活動を本格的に再開した。バーガム氏やバンス氏はトランプ氏の選挙集会に同行する姿が頻繁に確認されている。 

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