イスラエルは「子供の権利侵害国」=国連総長がリスト初掲載 2024年06月08日 05時45分
【ニューヨーク時事】パレスチナ自治区ガザで続く戦闘を巡り、グテレス国連事務総長が近く安全保障理事会に提出する報告書の中で、イスラエルを「子供の権利を著しく侵害した国リスト」に初めて掲載したことが分かった。イスラエルのエルダン国連大使が7日、X(旧ツイッター)で明らかにした。
報告書は「子供と武力紛争」に関し、安保理の要請を受け、事務総長が毎年まとめている。昨年はウクライナに侵攻するロシアが安保理常任理事国として初めて掲載された。
エルダン氏は「イスラエル軍を『ブラックリスト』に載せるとの知らせを受けた」として、電話で連絡を受けた際の動画を投稿。その中で「イスラエル軍は世界で最も道徳的な軍だ。恥ずべき決定だ」と反論し、「事務総長は恥を知れ」と批判した。
これに対し、ドゥジャリク事務総長報道官は7日の定例会見で、エルダン氏に対する電話は、リストに初掲載される国への「礼儀」として行われたものだと説明。その上で「(掲載された)国に注意を促し、リークを避けるため」だったとも述べ、報告書の公表前に電話の一部を録画して公開したことについて「衝撃的で容認できない」と非難した。