ノルマンディー作戦80年で式典=米・ウクライナ大統領ら出席―仏 2024年06月06日 20時43分
【パリ時事】第2次大戦中の1944年6月、ナチス・ドイツ占領下のフランス北部で連合軍が行った「ノルマンディー上陸作戦」から80年に当たる6日、仏北部沿岸の各地で記念式典が開かれた。
式典にはバイデン米大統領、チャールズ英国王、マクロン仏大統領らが出席し、作戦に参加した退役軍人も参集。欧州をナチスの支配から解放する契機となった作戦の成功を改めて祝い、犠牲となった兵士らを追悼した。ロシアは招待されていない。
バイデン氏は演説で、大戦勝利後に欧州を復興し、北大西洋条約機構(NATO)を創設した経緯に触れ、「80年前も現在も孤立主義は答えではない」と強調。ロシアのウクライナ侵攻などを念頭に「独裁者への屈服は考えられない」と述べ、結束して民主主義を守るべきだと訴えた。
激戦地「オマハビーチ」での式典には、ショルツ独首相やウクライナのゼレンスキー大統領も参加。ゼレンスキー氏はロシアの侵攻に対する抗戦と、上陸作戦の「歴史的共鳴」(仏当局者)を理由に招かれた。バイデン、ゼレンスキー両氏は仏滞在中に会談する予定。
作戦では15万人超の米英兵らがフランスに上陸。「史上最大の作戦」と名高い。ドイツは45年5月に降伏した。