海外旅行、ビザが「ボトルネック」=少人数旅行が人気―中国旅行最大手CEO 2024年06月02日 16時36分

取材に応じる中国インターネット旅行最大手トリップドットコムグループ(携程集団)の孫潔最高経営責任者(CEO)=5月30日、上海市
取材に応じる中国インターネット旅行最大手トリップドットコムグループ(携程集団)の孫潔最高経営責任者(CEO)=5月30日、上海市

 【上海時事】中国インターネット旅行最大手トリップドットコムグループ(携程集団)の孫潔最高経営責任者(CEO)は2日までに、上海市内で時事通信などの取材に応じ、中国人の海外旅行について、ビザの制約と国際線の減少が「ボトルネック」になっていると語った。コロナ禍後の旅行に関しては「少人数の旅」が好まれるようになったとの認識を示した。
 孫氏によると、昨年に中国人の短期入国ビザを免除したタイへの旅行件数は急増。孫氏は「中国の旅行者は出発直前になってから、どこへ行くのかを決める」と説明した上で、発給までに時間のかかるビザを緩和することが旅行者を取り込むカギになると強調した。
 個人の趣向を考慮した商品を開発する必要性も指摘。特に若者を中心に、冬のスキーや夏のダイビングなど、季節に合わせた旅行を好む傾向が強まっていると述べた。
 訪日旅行については、東京と京都・大阪を訪れるケースが引き続き多いと分析。その上で「日本全土に多くの国立公園がある」と語り、地方への誘客を加速させる考えを示した。同社によれば、直近では熊本県や和歌山県、静岡県への旅行件数が増えているという。 

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