中国探査機、月裏側に着陸=世界初の試料持ち帰りへ 2024年06月02日 07時53分

無人探査機「嫦娥6号」を搭載したロケットの打ち上げ=5月3日、中国南部・海南島(AFP時事)
無人探査機「嫦娥6号」を搭載したロケットの打ち上げ=5月3日、中国南部・海南島(AFP時事)

 【北京時事】月の裏側で土壌試料の採取を行う中国の無人探査機「嫦娥6号」が2日朝(日本時間同)、予定した南極域への着陸に成功した。地球との通信が難しい裏側での採取は世界初となり、地球に持ち帰ることができれば、習近平政権が目指す「宇宙強国」に大きく近づく。中国探査機の月着陸は4回目で、裏側への着陸は2回目となった。
 嫦娥6号は5月3日にロケットで打ち上げられた。本体から切り離された着陸機・上昇機の結合体が、月の裏側に位置する巨大クレーター「南極エイトケン盆地」に軟着陸。48時間の月面滞在中、ドリルなどを使って月の砂や岩石を集め、これらを収納した上昇機が月軌道で待機する本体に戻る。地球には今月下旬の帰還を予定している。 

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