フィリピン大統領講演に反論=南シナ海巡り応酬―中国 2024年05月31日 23時36分
【シンガポール時事】シンガポールで開かれたアジア安全保障会議(通称シャングリラ会合)で31日、フィリピンのマルコス大統領が基調講演で南シナ海問題に言及し、中国軍当局者が反論する一幕があった。領有権を巡る争いが続く両国による「場外乱闘」の様相を呈した。
マルコス氏は講演で、中国を念頭に「領土を最後の1インチまで守るためなら何でもする」と強調。武力による現状変更の試みに反対し、南シナ海の平和と安定を訴えた。
講演後、真っ先に質問に立った中国当局者は「最近のフィリピンの行動は他国のことを考えていない」と批判。マルコス氏は別の代表団からの質問に「中国海警局がフィリピン人を故意に殺したら、それは戦争行為に近い。レッドライン(越えてはならない一線)だ」と回答し、中国側をけん制した。