台湾製品の関税引き上げ=対象拡大で新政権に圧力―中国 2024年05月31日 15時27分

中国商務省=北京(EPA時事)
中国商務省=北京(EPA時事)

 【北京時事】中国政府は5月31日、台湾から輸入する一部製品の関税を引き上げると発表した。6月15日付で機械や自動車用の部品、潤滑油など134品目に対する関税の優遇を停止する。中国に融和的でない台湾の頼清徳政権が5月に発足したことを受け、圧力を一段と強めた形だ。
 台湾総統府は31日、「中国の典型的な経済的威圧だ」と批判するコメントを発表。「両岸(中台)関係の前進に役立たない」として「市場への政治介入を放棄するべきだ」と中国に呼び掛けた。
 中国政府は頼氏が所属する民進党を「台湾独立勢力」と敵視。同党による政権が中国に「一方的な貿易制限」を課していると批判し、今年1月に化学物質に対する優遇を停止した。
 中国商務省は5月31日に報道官談話を出し「民進党当局は貿易制限を取り消していない」などと主張。新たな措置を正当化した。 

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