来月27日に初の直接対決=バイデン、トランプ氏TV討論会―米大統領選 2024年05月16日 05時18分

トランプ前米大統領(左)とバイデン大統領(AFP時事)
トランプ前米大統領(左)とバイデン大統領(AFP時事)

 【ワシントン時事】11月の米大統領選で再戦するバイデン大統領(81)とトランプ前大統領(77)が、6月27日に候補者テレビ討論会に臨むことが15日決まった。今年の大統領選で2人の直接対決は初めて。各党が正式に大統領候補を選出する党全国大会は共和党が7月、民主党が8月に予定されており、大会前の討論会実施は極めて異例だ。
 CNNテレビが主催し、無所属や第3政党の候補を除く1対1の討議となる。両氏は9月10日、ABCテレビの討論会に出席することでも合意した。ただ、開催条件を巡る調整は紆余(うよ)曲折も予想される。
 バイデン氏は15日、SNSに投稿した動画で「トランプは2020年に2度、私との討論に負けた。また討論したがっているようだ。期日を決めよう」と挑発。米メディアによると、バイデン氏陣営は6月と9月に大統領候補、7月に副大統領候補の討論会を実施するよう申し入れた。かねて早期開催を促してきたトランプ氏は、SNSで「望むところだ」と即答した。
 トランプ氏は追加開催も呼び掛けたが、バイデン氏陣営は「1対1の討論会を2回、と明確に伝え、トランプはそれを受け入れた」と否定的な姿勢を示している。
 バイデン氏は支持者向けのメールで、人工妊娠中絶の権利保護や、トランプ氏が民主主義の脅威となっていることを追及すると説明。「民主主義対権威主義の戦いになる」と強調した。一方、トランプ氏は「(バイデン氏の)破壊的な国境政策やばかげた電気自動車の義務化、インフレ容認、高税率、弱腰の外交政策について討議する」と述べた。
 討論会は伝統的に超党派団体「大統領候補討論会委員会」(CPD)が9~10月に主催してきたが、今年は両氏とも欠席する方向。CPDの討論会は9月以降、3回予定されていた。 

海外経済ニュース