国防省高官2人目拘束=ショイグ氏退任の直後―ロシア 2024年05月14日 17時13分

ロシア国防相を退任したショイグ氏(中央)=4月17日、モスクワ郊外(EPA時事)
ロシア国防相を退任したショイグ氏(中央)=4月17日、モスクワ郊外(EPA時事)

 ロシア連邦捜査委員会は14日、国防省人事総局トップのユーリー・クズネツォフ中将を巨額収賄容疑で拘束したと発表した。かつて担当していた国家機密保持を巡り、罪に問われた可能性も指摘されている。
 ウクライナ侵攻が続く中、ロシア国防省高官が拘束されるのは、4月に収賄の疑いがかけられたチムル・イワノフ次官に次いで2人目となる。イワノフ氏には国家反逆容疑の適用が検討中とも伝えられている。
 通算5期目に入ったプーチン大統領は12日、ショイグ国防相を退任させ、安全保障会議書記に任命する大統領令を出したばかり。問題がなければ、あえて戦時下に陣頭指揮から外す必要はなく、事実上の「更迭」という見方もくすぶる。相次ぐ高官拘束は、ショイグ派の追い落としを意味する可能性もありそうだ。安保会議書記だったパトルシェフ氏は14日、大統領補佐官に任命された。
 ロシア軍が2022年秋にウクライナ北東部ハリコフ州を撤退した際、ショイグ氏は「弱腰」と批判され、退任論が浮上した。昨年6月の民間軍事会社「ワグネル」の反乱後、創設者プリゴジン氏に近いスロビキン航空宇宙軍総司令官(上級大将)が失脚。省内の混乱はショイグ氏の影響力を低下させた。 

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ロシア国営防衛企業ロステクのチェメゾフ最高経営責任者(左端)らと会談するプーチン大統領(右端)=11日、モスクワ(AFP時事)
ロシア国営防衛企業ロステクのチェメゾフ最高経営責任者(左端)らと会談するプーチン大統領(右端)=11日、モスクワ(AFP時事)

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