フランス、中絶の自由を憲法で保障=世界初、議会で承認 2024年03月05日 07時01分

4日、パリの広場に集まり、女性の権利を訴える人々(AFP時事)
4日、パリの広場に集まり、女性の権利を訴える人々(AFP時事)

 【パリ時事】フランス上下両院合同会議(925議員)は4日、女性が人工妊娠中絶を行う自由を憲法で保障する法案を賛成多数で承認、同法は成立した。マクロン大統領の署名を経て近く公布され、改正憲法が施行される。人工中絶の自由を憲法に明記するのはフランスが世界初。
 フランスは1975年に人工中絶を合法化し、約半世紀が経過。しかし、米連邦最高裁が2022年に人工中絶の憲法上の権利を否定したことなどを受け、「フランスでは女性の基本的な自由として保護すべきだ」という声が広がった。
 パリ郊外のベルサイユ宮殿で行われた4日の採決結果は賛成780、反対72と、憲法改正に必要な5分の3の賛成を大幅に上回った。マクロン氏はX(旧ツイッター)への投稿で「新たな自由が憲法に加わることを歓迎しよう」と訴えた。 

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