ガザ休戦協議、パリで再開=45日間の休止を議論か 2024年02月24日 19時49分

23日、パレスチナ自治区ガザ南部で破壊された集合住宅跡を歩く住民ら(EPA時事)
23日、パレスチナ自治区ガザ南部で破壊された集合住宅跡を歩く住民ら(EPA時事)

 【カイロ時事】パレスチナ自治区ガザで続くイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘休止に関し、イスラエルと米国、カタールとエジプトの代表者による協議が23日、パリで再開された。ガザに拉致された人質の解放や戦闘休止期間などを議論。ただ、一時的な休戦を主張するイスラエルと無期限停戦を求めるハマスとの溝は深く、妥協点を見いだすことができるかどうかは見通せない。
 イスラエル紙ハーレツは、第1段階として、45日間戦闘を休止する案が議論されていると伝えた。期間中に「人道的理由」から人質のうち女性や高齢者、病人、負傷者35人が解放される。イスラエル兵や50歳以下の男性、人質の遺体は、その後の段階で解放・引き渡しの対象となるという。イスラエル軍は、ガザに人質約130人が残されていると見ている。このうち約30人は既に死亡したとされる。
 AFP通信はハマス情報筋の話として、人質解放と引き換えにイスラエルに拘束されているパレスチナ人の囚人200〜300人が釈放される案があると報じた。
 戦闘休止協議が再開したものの、イスラエル軍はガザへの攻撃の手を緩めていない。ガザ保健当局は24日、過去24時間でパレスチナ人92人が死亡したと発表。累計死者数は2万9600人以上となった。中東の衛星テレビ局アルジャジーラは、120人以上が避難するガザ中部の建物をイスラエル軍が攻撃し、少なくとも24人が死亡したと報じた。
 イスラエル軍は24日の報告で、ガザ全域で作戦を続けたと説明。過去1日で多数の「テロリスト」を殺害したと戦果を誇示した。 

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