欧州各国、ロシア大使を召喚=ナワリヌイ氏の死因調査要求 2024年02月20日 05時51分

ナワリヌイ氏を追悼し、ドイツ・ベルリンにあるロシア大使館前に置かれた花やろうそく=18日(AFP時事)
ナワリヌイ氏を追悼し、ドイツ・ベルリンにあるロシア大使館前に置かれた花やろうそく=18日(AFP時事)

 【ベルリン時事】ドイツなど欧州各国は19日までに、自国に駐在するロシア大使らを呼び出し、ロシア反体制派指導者ナワリヌイ氏の獄死に対して抗議した。ヘーベシュトライト独政府報道官は同日の記者会見で「プーチン大統領が異なる考えを持つ人に対し、どれほど残忍で非人道的であるかが改めて示された」と指摘。ロシア当局から独立した死因の調査に向け、遺体を遺族に引き渡すようロシア政府に求めた。
 在独ロシア大使館は19日、X(旧ツイッター)で、大使は独政府から召喚を受けて「まったくの内政問題だ」と反論したと明らかにした。
 同日にロシア大使を召喚したスウェーデンのビルストロム外相は声明で、「欧州連合(EU)はロシア内の政治的弾圧について対策を講じなければならない」と訴えた。AFP通信などによると、このほか英国やスペイン、オランダ、フィンランド、リトアニアでも、同様の対応が取られた。
 独外務省の報道担当者は、ロシアの他の政治犯の釈放を要求。ナワリヌイ氏を追悼するロシア市民が多数拘束されている状況について「ショックを受けている。厳しい弾圧を受けても、民主主義と自由のために立ち上がる勇気ある人に敬意を表する」と語った。ドイツとして、弾圧を受けるロシア市民を受け入れる用意があるとも説明した。 

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