乗組員を中国送還へ=台湾当局、漁船転覆で 2024年02月19日 19時57分

 【北京、台北時事】中国政府で台湾政策を担う国務院台湾事務弁公室は19日、台湾が実効支配する金門島の沖合で中国漁船が転覆して4人が海に投げ出されたことを受け、中国の赤十字関係者が家族と共に20日に同島に入り、生存者2人を連れ戻すと明らかにした。台湾当局も「関連法規に基づき2人を20日に送還する」と確認した。
 転覆は14日、台湾沿岸警備当局の取り締まり中に起き、乗っていた4人のうち2人が死亡。中国のSNS上で台湾批判が相次ぎ、同弁公室が「悪質な事件だ」と非難していた。弁公室は台湾側責任者の処分も要求しており、送還で問題が解決するのかは不透明だ。
 中国海警局は18日、現場海域での巡視活動強化を発表した。台湾メディアによると、海警局の人員が19日、台湾側の遊覧船に乗り込み、約30分にわたり船内検査を実施。台湾沿岸警備当局の2隻が現場に急行し、遊覧船を護衛したという。 

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