米中、台湾問題で原則主張=激しい応酬は抑制―外相会談 2024年02月17日 06時27分

 【ミュンヘン時事】ブリンケン米国務長官と中国の王毅共産党政治局員兼外相は16日、ミュンヘン安全保障会議が開かれているドイツ南部ミュンヘンで会談し、意思疎通を継続することは重要だとの認識で一致した。昨年11月の米中首脳会談以降、対話機運が高まる中、激しい応酬を抑制した形だが、台湾問題では原則を主張し合った。
 米国務省によると、ブリンケン氏は台湾海峡や東シナ海の平和と安定の維持の重要性を訴えた。中国外務省によれば、王外相は「台湾は中国の領土の一部だ」と主張した上で、「米側が本当に台湾海峡の安定を思うのならば、台湾独立を支持しないことを実際の行動で示すべきだ」と要求。王氏はさらに「中国企業や個人に対する違法な一方的制裁の解除」を求め、中国包囲網をけん制した。
 ロシアによるウクライナ侵攻では、中国がロシアを支援しているとして、ブリンケン氏が懸念を表明。双方は、麻薬対策での協力や軍当局同士の意思疎通の維持などを確認し合った。中東や朝鮮半島の情勢についても意見交換した。 

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