ナワリヌイ氏死亡=プーチン氏批判の急先鋒―極北に収監中、臆測も・ロシア当局 2024年02月16日 20時49分

出廷したロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏=2021年2月(AFP時事)
出廷したロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏=2021年2月(AFP時事)

 ロシア当局は16日、極北の刑務所で収監中の反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏(47)が死亡したと発表した。「散歩後に気分が悪くなり、すぐ意識を失った」と説明している。連邦捜査委員会は調査を開始したと発表した。
 ペスコフ大統領報道官によると、ナワリヌイ氏の死はプーチン大統領にも報告された。ナワリヌイ氏はプーチン政権批判の急先鋒(せんぽう)だった。
 プーチン氏の通算5選が確実視される大統領選を1カ月後の3月中旬に控える中、ナワリヌイ氏の支持者らの衝撃は大きい。弁護士らも面会が難しかった遠方での死亡の経緯を巡り、臆測が広がりそうだ。
 ナワリヌイ氏の妻ユリヤさんは16日、ドイツ南部ミュンヘンでの演説で「プーチン氏らが責任を負う」と糾弾した。
 ナワリヌイ氏は2020年、ロシア国内で毒殺未遂に遭いドイツで療養。当局が拘束を警告する中で21年1月に帰国し、経済事件で収監された。昨年8月には「過激派組織の創設」などの罪で新たに禁錮19年を言い渡され、同12月に極北ヤマロ・ネネツ自治管区の刑務所に移送されたばかりだった。 

その他の写真

演説するロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏=2019年7月、モスクワ(AFP時事)
演説するロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏=2019年7月、モスクワ(AFP時事)
16日、ドイツ南部ミュンヘンで開催中のミュンヘン安全保障会議に出席するロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏の妻ユリヤさん(AFP時事)
16日、ドイツ南部ミュンヘンで開催中のミュンヘン安全保障会議に出席するロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏の妻ユリヤさん(AFP時事)

海外経済ニュース