ロシア、衛星攻撃能力を構築=「差し迫った脅威」否定―米高官 2024年02月16日 09時26分

米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官=12日、ワシントン(EPA時事)
米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官=12日、ワシントン(EPA時事)

 【ワシントン時事】米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は15日の記者会見で、ロシアが人工衛星を攻撃する能力を構築していると明らかにした。核兵器かどうかについては言及せず、「誰の安全にも差し迫った脅威はない」と強調した。
 バイデン米大統領は、ロシアの衛星攻撃能力の構築に関する情報を受け、米議会指導部への説明のほか、同盟・友好国との協議を指示した。ロシアとの直接対話への意向も示している。
 カービー氏はロシアが構築中の能力について、実戦配備の段階には至っていないと指摘。地上での対人攻撃や物理的破壊に使用する兵器ではないと説明した。その上で、ロシアの能力構築を「注視しており、深刻に受け止めていく」と強調した。
 カービー氏はまた、こうした能力が実現すれば、宇宙の平和利用の原則を規定し、米ロを含む100カ国以上が批准する宇宙条約に「違反することになるだろう」と警告した。 

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