北朝鮮の金与正氏、岸田首相の訪朝言及=拉致問題で譲歩迫る 2024年02月15日 20時58分

北朝鮮の金与正朝鮮労働党副部長=2022年8月、平壌(朝鮮中央通信配信)(AFP時事)
北朝鮮の金与正朝鮮労働党副部長=2022年8月、平壌(朝鮮中央通信配信)(AFP時事)

 【ソウル時事】北朝鮮の金与正朝鮮労働党副部長は15日、談話を発表し、「個人的見解」として、日本が政治的決断を下せば「岸田文雄首相が平壌を訪問する日が来る可能性もある」と述べた。ただ、拉致問題は「解決済み」という北朝鮮の従来の立場を繰り返し、日本に譲歩を迫った。朝鮮中央通信が伝えた。
 与正氏は、拉致や核・ミサイル開発の問題を議題にしなければ「両国がいくらでも新しい未来を開いていける」と主張した。岸田首相は9日の衆院予算委員会で、金正恩総書記との首脳会談の実現に向け「私自身が主体的に動き、トップ同士の関係を構築していくことが極めて重要だ」と答弁した。
 この発言について、与正氏は「過去の束縛から大胆に脱し、関係を進展させようとする真意から出たものであれば評価されない理由はない」と表明。「拉致問題を障害物としなければ両国が近くなれない訳はない」と指摘した。 

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