14日、インドネシア大統領選=プラボウォ氏、過半数獲得なるか 2024年02月13日 14時50分

インドネシア大統領選の第1回討論会終了後、記念撮影に臨む候補者ら=2023年12月、ジャカルタ
インドネシア大統領選の第1回討論会終了後、記念撮影に臨む候補者ら=2023年12月、ジャカルタ

 【ジャカルタ時事】インドネシアで14日、大統領選(任期5年)が行われる。投票は同日午後に締め切られ、夜には大勢が判明する見通し。世論調査で支持率が50%を超えることが多くなってきているプラボウォ国防相(72)=グリンドラ党党首=が過半数の票を獲得するなどして、1回で当選を決められるかどうかが焦点だ。条件を満たす候補がいない場合は、上位2候補による決選投票が6月26日に行われる。
 大統領選には他に、アニス前ジャカルタ特別州知事(54)=無所属=とガンジャル前中ジャワ州知事(55)=闘争民主党=が立候補。しかし、両候補とも支持率は20%台前半から10%台後半にとどまっており、決選投票に持ち込むことを狙う。
 プラボウォ氏は、中ジャワ州ソロ(スラカルタ)市長で、ジョコ大統領の長男ギブラン氏(36)を副大統領候補に擁立した。ただ、ギブラン氏が総選挙法で規定されている正副大統領の出馬年齢(40歳以上)に達していなかったにもかかわらず、ジョコ氏の妹の夫が長官を務めていた憲法裁が出馬を容認したため、有力大学や民間団体から批判が続出。しかし、そうした声が社会で広がりを見せている様子はない。
 プラボウォ氏は、今でも高い人気を誇るジョコ氏の「支持」を背景に、ジョコ政権の路線を継承すると明言。「経済成長率を6〜7%にする」「昼食と牛乳を学校に無料配布する」などと国民受けする公約も掲げる。
 プラボウォ氏の支持層には若者が多いとされる。インドネシアの政治に詳しい立命館大の本名純教授は「雨が降ると、若者が投票所に行かなくなり、決選投票にもつれ込む可能性もあるのでは」と話している。 

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