「ロシアの思惑代弁」=トランプ氏発言に欧州首脳ら反発 2024年02月13日 09時06分

12日、ベルリンで共同記者会見するポーランドのトゥスク首相(左)とドイツのショルツ首相(EPA時事)
12日、ベルリンで共同記者会見するポーランドのトゥスク首相(左)とドイツのショルツ首相(EPA時事)

 【ベルリン時事】ドイツのショルツ首相は12日、北大西洋条約機構(NATO)の防衛義務を果たさない可能性を示唆した米国のトランプ前大統領の発言について、「ロシアの思惑通りだ」と反発した。加盟国への攻撃を全体に対する攻撃と見なすNATOの集団防衛を軽視していると批判し、「無責任で危険だ」と訴えた。
 ベルリンを訪れたポーランドのトゥスク首相との共同記者会見で述べた。トゥスク氏は、トランプ氏の発言が「(ロシアによる)真の脅威に気付いていない人」に対する警告になるとの見方を示し、防衛支出の拡大を呼び掛けた。
 また、フランスのセジュルネ外相は12日、「トランプ氏の描くシナリオの衝撃を和らげるために備えなければならない」と語り、NATOに依存しない形で欧州の安全保障戦略を検討することも必要だと強調した。 

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